コンテンツ

cover interview 生まれ変わっても、もう一度 上江洲愛でありたい!

2019.09.30

県内女性なら誰もが知っているタレント・上江洲愛さん。実は、今年の春からマレーシアに移住してるんだそう!現在の生活と、それを支えてくれる大切な家族について語ってもらいました。

/profile/高校3年生でモデルデビューし、テレビにラジオ、CMと幅広く活躍するマルチタレント。10才、7才、5才の男3兄弟の母。2019年4月よりマレーシアに移住し、現在は月に1回ペースで来沖して仕事をこなす日々。



 

変革期の世界を肌で感じる その経験が財産になると信じて

 実はこの4月から、三人の息子たちとマレーシアに移住しています。短期の親子留学のようなカタチではないので、子どもたちは現地の日本人学校やローカル幼稚園に通っています。この海外移住ですが、昔から考えていたわけではないんです。自分や家族、仕事など様々な環境が巡り巡らせて、このチャンスを作ってくれたんだと思います。  高校三年生からアルバイト感覚で始めたタレント業でしたが、当時私には看護師になるという夢がありました。ところが東京の事務所からのスカウト→上京と環境は変化していき…。それから沖縄に戻り、この道で本当に頑張ってみようと決心して20年弱。その間に結婚、出産、大学に通う中でも、常に生活の中心には仕事がありました。ところが、2017年3月に大学を卒業し、様々なレギュラーが年末までに一度リセット。その時ふと、「これって、私は沖縄にいなくてもいいかも!」と気づいたんです。それが脳裏に浮かんだ瞬間の解放感は半端じゃなかった(笑)。そうと分かれば、とにかく沖縄から脱出したい。県外も考えましたが、大学で開発途上国の経済を学んでいた私は、東南アジアにとても興味がありました。アメリカ圏などは子どもが将来大きくなったら行きたいと思うことがあるかもしれません。でも、東南アジアは留学で行かせるには治安など心配が尽きない。だったら、私が一緒に行ければ面白いんじゃないかと思ったんですよね。東南アジアは今、著しい経済成長の中にいて、人々の価値観も大きく変化していく時期。そんな社会の変化、人々の変化を肌で感じられるチャンスなんて滅多にありません。まだ幼い子どもたちに、そんな面白い世界を見せてあげたかったんです。

 

現地リサーチも重要! 家族の理解と夫の気持ち

 海外移住をしよう!と思いついた時、頭の中は「私と息子たちでの移住」の一択でした。決めたら行動に移すのは早い方。とにかく周りを説得できる材料をとことんリサーチしました。国は生活環境を考えるとマレーシアがいい。住む場所は日本人が多いこの辺で、学校はこの日本人学校で、シンガポールにも近くて…。など、全部を集積して2018年のGW2週間前に夫に話しました。最初は目が点ですよね(笑)。でも、子どもたちと私だけで行くから、あなたの生活は何も変えなくて大丈夫よって伝えたんです。すると、逆にガッカリした感じで「その計画に僕は入ってないの?」と。どちらにしても、現地を知らないことには納得できない!となって、急遽2週間後のGWに家族でマレーシアとシンガポールを下見に行きました。その後、夫は何とか納得してくれて移住できることに。この時、夫から一つ提案がありました。子どもたちには、お父さん以外が母子留学(移住)をするのではなく、まずは「家族の拠点をマレーシアに移す」と伝えよう、と。でも、お父さんは沖縄で仕事があるから単身赴任に行かなきゃいけない。月に一回帰ってくる(会いにくる)から寂しくないよ、ってことにしたいって。結果は同じでも、お父さんだけ置いて行くという発想が寂しすぎる!と言われて、確かにこれは大違いだ!と(笑)。本当に申し訳なかったです。最終的に私の希望を叶えてくれた夫には、とても感謝しています。きっと今もすごく寂しいだろうから。

 

 

人の縁に助けられて 異国で育む親子の絆

移住する時に一番助かったのは、現地で知り合った方からの情報でした。家探しの時にたまたま入った日本食屋さんの店主が沖縄の方で、とても親切にしてくれて。移住を考えている話をしたら、現地情報をたくさん教えてくれたんです。日本人がよく使うスーパーやローカル保育園事情、それこそ最終的には不動産会社まで紹介していただき…。この方たちとの出会いが、今の楽しい生活の基盤になってくれたんだなって思います。  新しい生活が始まって約5ヶ月(取材時は8月上旬)。大きな変化の一つに、子どもたちとの関係があります。今までも関係が悪いわけではありませんでしたが、長男は反抗期の序盤という感じで、学校のことなどはあまり話さなくなっていました。私は産後3週間でテレビ復帰したり、三男の出産を大学の夏休み期間中にしたりと、小さい頃からベッタリ子どもたちと過ごすということが少なかったと思います。ですが、今は毎日マイカーで学校まで送迎しますし、週末には片道1〜2時間かけて長男のサッカー練習のためシンガポールへ行っています(橋を渡るだけなので)。必然的に、車という密室で過ごす時間がとっても長い!すると、今まで話さなかった日常の話などもしてくれるようになったんです。朝起きた時、家に帰った時、ご飯の時、夜眠る時、いつもお母さんがいてくれる。それは特別なことではないのかもしれないけれど、今までやってあげたくてもできなかったことです。新しい文化に触れるとかそういうことだけではなく、私たち親子にとって、ここで過ごす時間はきっと宝物になるんだと思います。

 

悔し涙のカチャーシー 未来はきっともっと面白い!

 今、もれなく沖縄に単身赴任(笑)中の夫ですが、出会いは高校時代。17才から10年付き合って結婚しました。結婚式のことは今でもよく覚えています。 よく、結婚式の準備で喧嘩するカップルっていますよね。私たちの悲劇は準備ではなく、当日でした。夫は普段から、サプライズ好きでサービス精神が旺盛。だから結婚式の主役である彼のため、友人たちからサプライズ返しのオンパレードだったんです。一つ一つの演出や余興がとにかく長い!披露宴はなんと4時間を超え…。私は司会を頼んだ後輩にも申し訳なく、最後の夫友人の余興は、本当に予定通りの時間内で!と念を押しました。夫も確認してくれ、やっと終わる…と思った時、流れてきたのは予定してないサプライズムービー。疲れと怒りで、私はステージで号泣。それを嬉し涙と勘違いする皆さんと、隣で冷や汗をかいている夫。もはや悔し涙を流したままカチャーシーに突入し、なんとか幕を閉じました。今では笑い話ですが、DVDなんて長くて見る気にもならない(笑)。これから式を挙げる皆さん、サプライズには気をつけて!  そんなスタートだった結婚生活ですが、早10年強。共に時間を過ごして20年以上が経ちました。たまに空気が読めないところはあるけれど、人生の半分以上の時間を共有する頼もしいパートナーです。20代は仕事に没頭し、30代は知識と教養を求めて大学進学。そして40才になる今年は海外移住にチャレンジしました。きっとこれからも大きな何かをしたいと考えた時、背中を押してくれるのは家族なんだと思います。やらないで後悔するより、やって後悔した方がいい!私は今のところ、生まれ変わってもまた上江洲愛の人生を歩みたいと思えるくらい、「我が人生に一片の悔いなし」です!

 


 

01怒られない 怖さを知る

レポーター時代、集合時間に起きるという大遅刻をしたことがあります。起きた瞬間、本当にサーって血の気が引く音がしました。慌てて電話して謝り倒して…。でも、現場で怒られなかったんです。必死に「謝るチャンス」さえもらえない、これほど恐ろしいことはないと実感しました。あの居た堪れなさ、あの空気、今でも忘れられない記憶です。

 

02準備は緊張を 「受け止める」ため

以前『世界のウチナーンチュ大会』閉会式のMCをさせてもらった時、初めて「場の空気に飲まれる」という経験をしました。第一声が裏返ってしまって…。実はかなり緊張しぃな私。いつもは自分が緊張すること前提で台本を読み込んでイメトレするのですが、台本を前日夜に受け取ったため当日の進行が気になりすぎて自分が緊張していることすら気づかず。緊張は絶対するものだから、その中で力を発揮する準備の大切さを改めて実感しましたね。

 

03子どもの前で 仕事の話をする

我が家では、子どもたちの前でも仕事の話など大人同士の話をするようにしています。子どもが自分の話を聞いて聞いて!と多少騒いでも、大事な話をしている時は「今お父さんと話してるから待ってね」っていうスタンス。二人の会話を聞かせることで、お父さんとお母さんはこう考えていて、あなたたちのために頑張ってるよって伝わればいいな。

 

04“母親だけ” である自分

可愛い3人の息子たち。私はこの10年、彼らの産後約3週間でTV復帰するなど、ずっと仕事が中心の生活を送ってきました。周囲の理解、助けがあり続けてこられたけれど、きっと子どもたちは寂しい思いをしていたでしょう。だからこそ、海外に移住した今、私は子どもたちにとって一番頼れる、そして甘えられる“ただの母親”でありたい。一緒に過ごす時間が少なかった分、子育てに真正面から向き合える今がとても愛おしいと思っています。

 

05目標までの 期限を決める

大学に通ったり海外移住をしたり自由奔放なイメージがあるかもしれませんが、実はかなりの慎重派。やると決めるのは早いけど、その後は実現させるために「これでもか!」ってくらい準備をします。特に大きな目標の時は、先に期限を決めてそれに向かって緻密に逆算。そうすることで、目標を達成するために何が必要で、今何をすべきかが見えてくる。だからもし失敗しても、ここまでやってダメなら仕方ないって後悔がないんです。


撮影/福里さやか ヘアメイク・スタイリスト/apice     
衣装協力/YOKANG ロケ地/結婚式場アイ.ウェディング

CATEGORY

Instagram
official Instagram
@beo.okinawa